最近、極冷オーバークロックに興味を持つ方が増えてきたような気がします。ただ、極冷オーバークロックに関連する記事は探せば色々あるのですが、「じゃあ具体的に何が必要なのか?」を詳しく解説した記事はあまりないんですよね。というわけで、今回は「極冷オーバークロックに必要なもの」を紹介していきたいと思います。
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最初にはっきりさせておかなければならないのが、「必要なもの」と「あると便利なもの」の違いです。今回は私の独断と偏見で選んだ「最低限必要なもの」「これさえあればとりあえず極冷オーバークロックが楽しめるもの」を中心にご紹介します。
また、今回はあくまで極冷オーバークロックを始めるにあたってのモノのお話ですが、パーツ類に関してのお話はしません。あくまでPCパーツ以外に揃えなければならないもののご紹介です。
・CPU/VGA用の極冷POT
まずはこれがないと始まりません。最初はCPUの極冷オーバークロックから始めるのが無難だと思います(難易度がVGAの極冷オーバークロックに比べて低く、なおかつデータがググれば比較的出て来やすいため)。おすすめのCPUPOTは前回ご紹介したKingpin coolingの VENOM、VGA用のPOTもKingpin coolingのTEK9-FATです。VENOMは5色のカラーバリエーションがあるのでお好きな色で渋くキメましょう。
VENOMのレビュー記事はこちら→KINGPIN cooling Venomを買い替えました
VENOMの製品URLはこちら→https://kingpincooling.com/collections/extreme-pc-cooling/products/venom-anodized-black
TEK-9 FATの製品URLはこちら→https://kingpincooling.com/collections/extreme-pc-cooling/products/tek-9-fat
Kingpin coolingのサイトではPaypalが使えるので海外通販に慣れていない方や不安な方も安心してお買い物ができます。もし何らかの事情で海外通販が厳しいという方は国内ではVENOMをオリオスペックさんが、TEK-9 FATをドスパラさんがそれぞれ扱っていますのでそちらから購入すると良いでしょう。
オリオスペックさんのVENOMの販売URLはこちら→http://www.oliospec.com/shopdetail/000000005754/
ドスパラさんのTEK-9 FATの製品URLはこちら→http://www.dospara.co.jp/5shopping/detail_parts.php?bg=1&br=95&sbr=321&ic=440787&ft=TEK-9+fat&lf=0
・温度計+センサー
次に、POTの温度を測るための温度計が必要になります。日常的に極冷オーバークロックをしている方々は高級な高精度な温度計とセンサーを使っている方が多いですが、最初はそこまで高級なものでなくても十分です。私のおすすめはSATO SK-1120という温度計で、Amazonで13000円前後で入手できます。また、センサーは秋月電子のK型熱電対ローブがおすすめです。精度はあまり高くありませんが、取り回しがよく、色々な用途に使えてなおかつ安いというのが魅力的です。私も未だにこのセンサーにはお世話になっています。
SK-1120のメーカー公式通販URLはこちら→https://www.sksato.co.jp/modules/shop/product_info.php?products_id=434
秋月電子オンラインショップのK型熱電対ローブのURLはこちら→http://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-00306/
SK-1120のAmazonリンクはこちら↓
・ドライヤー
これは主に片付けのときに使います。マザーボードなどの濡れてしまったパーツ類等を乾燥させるために使います。私は布団乾燥機を導入していますが、ドライヤーでも十分乾燥させることができます。ちゃんと乾かしてあげることでパーツの寿命がグッと伸びるので是非疎かにせず乾かしてあげてください。多分どの家庭にもあると思うのでおすすめ等はありません。私は海外でも使えるように海外の電圧にも対応したモデルを使っています。
布団乾燥機の記事→なんでオーバークロックに?意外な便利グッズ「布団乾燥機」
私が使っているドライヤーを参考までに↓
・ガスバーナー
POTを冷やすということは、POTを温める必要もあるわけです。例えば、-196℃で起動しなくなったときに起動できる温度まで温めたり、とかですね。もう終わり!って言って撤収するときも然りです。
バーナーは色々種類がありますが、国内で買おうと思うと新富士バーナーのパワートーチぐらいしか選択肢がありません。ただ、火力が弱いのと点火しにくいのがネックです。もし海外通販ができるという方はbernzomaticのTS8000というトーチヘッドを輸入して、国内でそれに対応するガスを買うのが一番です。ただ、後者の場合かなり費用がかかってしまうので、最初は新富士バーナーのものを使って、ステップアップしたいと思ったときにbernzomaticのトーチヘッドを買えばいいと思います。
新富士バーナーのパワートーチのリンク↓
bernzomatic公式HPのTS8000のページリンクはこちら→http://www.bernzomatic.com/Products/Hand-Torches/Instant-On-Off/TS8000
ガスに関しては以前までアサダのスーパープロガスをおすすめしていたのですが、残念ながら廃番になってしまったので、アサダNEO マップガス or TASCO マッププロ プロピレンガスボンベで代用してください。調べてみたところどちらもネット通販で購入できるようですが、おすすめサイトが安定しないので今回はURLは貼りません。
・ファン
実はかなり重要、ポットのロッドに装着するファンです。なんのためにつけるかというと、POTから出る冷気がマザーボードや他のパーツにかからないようにするためですね。12cmでも14cmでもつけばなんでもいいです。
写真みたいな感じですね。
・ショップタオル
多分皆さん見覚えがあるであろうあの青いペーパータオルです。これも養生に使います。ティッシュなんかでもいいのですが、ショップタオルは丈夫なので乾かせばわりかし何回も使いまわせて便利です。私はコストコで10ロールセットを買っていますが、最初はまあ2ロールもあれば十分でしょう。
詳しい使い方等も別記事とかでご紹介したいですね。
とりあえず2ロールのリンクと10ロールのリンクを張っておきます。
・タオル
霜がマザーボードに落ちないようにPOTに巻く用です。なんでもいいです。ちなみにショップタオルでも代用可能です。
・マザーボードの下に敷くもの
スポンジシートみたいなやつがあればいいです。POTが結構重いので。マザーボードの裏が湿ってしまうので、間にショップタオルを敷くことをおすすめします。
私はこれまたKingpin coolingで買えるスポンジシートを使っています。
リンクはこちら→https://kingpincooling.com/collections/overclocking-supplies/products/flat-sheet-foam-insulation
・グリス
私はThermal GrizzlyのKryonautを推します。熱伝導率が高いので空冷でも高いパフォーマンスが期待できますし、極冷時のクラック(グリスが割れてしまう現象)にも強いです。容量が1g,1.5ml,3ml,10mlの4種類あります。少し高価なグリスですので、お財布と相談しながら容量を決めてください。最初は3mlもあれば大丈夫だと思います。
1g,1.5mlのリンクはこちら↓
3mlと10mlはオリオスペックさんのみの扱いです。
3ml→http://www.oliospec.com/shopdetail/000000000009/183/page1/order/
10ml→http://www.oliospec.com/shopdetail/000000000009/183/page1/order/
・冷媒
「極冷」と聞くと「液体窒素」と思ってしまうかもしれませんが、実はもっと簡単な方法で極冷ができちゃうんです。それが「ドライアイス+エタノール」、通称”ドラエタ”と言われる冷却方法です。やり方は簡単で、無水エタノール(Amazonや薬局等で入手できます)をポットにある程度注いで、そこにドライアイスをぶち込むという方法です。何故エタノールなのかというと、水だと凍ってしまうからですね。ドライアイスもAmazon等で入手できますし、比較的手軽に極冷の世界を体験できるのでおすすめです。難点としては、窓開ける等の換気をしっかりしておかないととっても臭くなります。ヤバイです。事件になります。
液体窒素を使う場合のお話は別記事にしたいと思います。
・やってみたいという気持ち
実際のところ、これが一番大事です。「やりたい/やりたくない」の前に「できる/できない」で判断して諦めてしまう方が多いのではないでしょうか。確かに超えなきゃいけないハードルがいくつかあるオーバークロックというコンテンツですが、やってみたら意外とハードルは高くないです。是非チャレンジしてみてください。きっかけなんてなんでもいいんです。私が極冷に興味を持ち始めたのも「液体窒素で遊ぶの楽しそうだなあ」って思ったのがきっかけですから。人生何が起こるかわからないものです。やりたいことにチャレンジできるのは、生きている間だけです。言い換えてみれば、生きている間には誰でもやりたいことにチャレンジできます。もしそれがオーバークロックではなかったとしても、トライしてみましょう。
やりたいこと、やったもん勝ちです。たとえ青春でなくてもね。
本題に戻りまして。マザーボードの防水加工は必須かプラスアルファか迷ったのですが、防水加工に関しても液体窒素の導入方法と同じく別記事でしっかり手順を解説することにします。短時間のオーバークロックなら加工しなくてもそこそこ持ちますが、やはりシステムが不安定になったり故障率が上がったりするのでできれば加工することをおすすめします。手順とツボを抑えれば別段難しい作業ではないですしね。
また、詳しいセットアップ方法等も別記事で紹介できたらいいなと思います。「コレ揃えてみたけど、具体的にどう使っていいかわかりません」という方もいらっしゃると思うので、そういった方向けに記事を書けたらなと思います。
Kingpin coolingのステマ記事みたいになってしまいましたね。それだけ強いということです。
いかがだったでしょうか。「あれはどうなんだ」「これはどうなんだ」という意見が出てくるとは思いますが、あくまでこの記事は「現時点で私が必須だと思うもの」を載せてみました。この記事はどんどんアップデートしていく予定なので、もし意見や感想などありましたらぜひぜひコメント欄やTwitterで飛ばしてください。宜しくお願い致します。
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